蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
瞬から連絡が来たのは
最後に会った日から2週間近くたっていた
瞬から着信があった
電話に出る自信がなかった
瞬と話せるかな?
何を話せばいいかわからないくらい
時間がたっている気がした
電話に出なかったら
LINEがきた
〔紅、元気?
遅くなってごめん〕
〔さっき、電話した
バイトかな?
忙しかった?
声、聞きたかった〕
〔また、時間のある時に電話する〕
すぐに返信したかったけど
なんて返せばいいか、わかんなかった
声、聞きたかった…
ホントに?
胸が痛くなった
瞬も元気なのかな?
毎日忙しい?
ご飯は自分で作ってる?
いつ帰ってくる?
帰ってきたら会える?
会いたいって言ったら
帰ってきてくれる?
…
…
…
私のこと
嫌いになってない?
いっぱい、いっぱい、聞きたいことがあって…
なのに…
〔電話、出れなくてごめんね
私は、元気だよ〕
それだけを
何時間も考えて返信した
〔また電話する〕
瞬から返信があった
でも
それから何日待っても
LINEも
電話も来なかった…
気付いたら
鎖骨のケガはなくなっていた
アレは痛くなかったのに
今は胸が痛くて仕方ないよ、瞬…