蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…

ふたりがいるアパート



あの時は瞬もいたのに…

私と瞬は、まだ付き合ってなかった



先生…

最近の事なのに懐かしい



亮さんがまたチャーハンを作ってくれた


「紅ちゃん、元気だった?
私達もあれから
コンビニ結構行ってたんだけどな〜
なかなか会えなかったね」

茜さんが言った



きっとふたりは知ってるはず
私と瞬のこと


付き合ったこと

瞬の転勤のこと



さっきコンビニで私を見た時の
ふたりの曇った顔は
なんだろう…



「紅ちゃん、チャーハンうまい?」

亮さんに聞かれて私は笑顔で頷いた



「よかった…
紅ちゃん、さっき元気なさそうだったから」

茜さんに言われた途端


私は泣いてしまった



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