蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
カフェから出て雑貨屋さんに寄った
「どっちの色が好き?」
藤本くんに聞かれて右を指差した
雑貨屋さんから出ると
「ハイ
オレもこっちの色が似合うかなって思った」
藤本くんから雑貨屋さんの紙袋を渡された
中を見てみると
さっき私が選んだ方の手袋が入ってた
「いいの?」
「弁当のお礼
いつも、佐藤、寒そうだし…」
「ありがとう」
私は手袋をして藤本くんに見せた
「ホントは、手繋げたらな…
温めてあげられるのに…」
藤本くんは、さり気なく言った
すぐ隣にいる藤本くんは
そんなことを言ってくれるのに…
本当に好きな人は
近くにいても来てくれない
手袋は温かいのに
寂しいな
私の心