蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
「…帰る?
元旦だから、この辺だと
まだ、店も空いてないし…」
先生がコートのポケットに手を入れたまま
寒そうに言った
「…少し、話したい、先生と…」
私が言うと先生は、後ろ髪をかいた
先生、めんどくさいのかな…
「じゃあ…オレんち来る?
…親、親戚の家行ってていないから
…別に変な意味じゃなくて
リビングあいてるし」
そう言って先生は歩き始めた
私は、先生の後ろを歩いた
先生、しゃべんない…
怒ってる?
「先生、ピアス、ありがとう…」
声をかけると先生が振り向いた
「…あぁ‥ソレ?‥亮が言ったの?」
私の耳を見ながら先生が言った
「茜さんからもらったよ
でも…先生でしょ…?」
「…うん、紅に似合うかな‥って
でも、別に、ムリに付けなくていいから」
先生は歩きながら言った
なんだろう、先生、冷たい…
この前、亮さん達が言ってたのは、
やっぱりウソなの?
先生