蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
「先生って、中学の時
好きな人、いたの?」
次の日、聞いた
ノートに目を通しながら先生が言った
「いたよ‥
彼女いたもん、オレ」
ドキッとした…
なんでだろ…
「へー、、、同じ高校行けたの?」
「いや、高校バラバラで
しばらくしたら、別れた」
先生が顔をあげた
先生の恋話初めて聞いた
「どんな人だった?」
なんとなく気になった
「んー、かわいかった
話してて楽しかったし
まぁ、いい子」
「へー…」
かわいくて、楽しくて、いい子
私と正反対
なぜか自分と比べてしまった
「あ、ちょっと単純なところが
オマエに似てた!
まぁ、いいや、オレのことは…
ハイ、ここ間違ってる!」
そう言って先生は勉強に戻した