蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
「おいしいね
紅の作った料理
もっといろんなの食べたいな…」
「瞬が途中で変なこと言うから
麺が少し柔らかくない?」
「いや、それでちょうど良かったかも
紅、かわいかった
わかりやすく嫉妬してた」
「だって、瞬がいない時
ホントに辛かったし寂しかったのに
瞬には、いい人がいたと思うと…」
「だよな…
ホントだったら最低な男だよな
…
男なんて
離れてたら何してるかわかんないよ
…
じゃあ…隠し事するのヤダから
言うけど‥
こっちに帰ってくる前に
向こうの同じ部署の女の子に
帰らないでほしいって言われたんだ…」
「それって…?」
「その時、オレに好意があるのかな?
って思ったし‥
もう少し向こうにいたら
どーなってたかわかんなかったけど‥」
「瞬も、好きだったの?
その人のこと‥」
「いや…
紅のこといつも考えてたから
気付かなかった」
「ふ〜ん…」
「なんか、あやしんでる?」
「べつに…」
「じゃ、この話は、なかったことで‥
午後から出かけよ!
天気いいから」
瞬が話題を変えた
私も藤本くんに支えてもらってたし…
私達は別れてたわけだし
どーなってもおかしくなかったのに…
私達はまた
ここで出会った
私の隣に
瞬は帰ってきてくれた