蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…

➖瞬➖


結局、紅をアパートに連れてきてしまった


このアパートに住まなかった本当の理由は
住んでしまったら
毎日、紅が来たがる気がしたから


だから
亮から鍵を預かって
たまにひとりで泊まってた



「紅、おなか空いてない?
ビールとつまみしかないよ」

冷蔵庫の中を見ながら紅に言った



「うん、そんなにお腹空いてないから大丈夫」



「泊まる準備してきたの?」



「うん…」



「オレ、着替えるから
シャワーしてくる」



「うん」




シャワーしながら
旅行の時の紅の姿を思い出した


乱れた浴衣…

白い肌…



オレ、どーするんだろ…



< 302 / 318 >

この作品をシェア

pagetop