蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
➖瞬➖
結局、紅をアパートに連れてきてしまった
このアパートに住まなかった本当の理由は
住んでしまったら
毎日、紅が来たがる気がしたから
だから
亮から鍵を預かって
たまにひとりで泊まってた
「紅、おなか空いてない?
ビールとつまみしかないよ」
冷蔵庫の中を見ながら紅に言った
「うん、そんなにお腹空いてないから大丈夫」
「泊まる準備してきたの?」
「うん…」
「オレ、着替えるから
シャワーしてくる」
「うん」
シャワーしながら
旅行の時の紅の姿を思い出した
乱れた浴衣…
白い肌…
オレ、どーするんだろ…