蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…

私は近くのコンビニでバイトをすることにした


お小遣いが欲しいからというより
先生に会いたいという気持ちの方が大きかった


ここなら先生来てくれるかも




働き始めて1週間たった土曜の夕方

「いらっしゃいませ〜」

先生だった



レジからその姿を確認した


先生はひとりじゃなかった
先生の他に男性ひとりと女性ひとりいた



レジの前で先生は私に気付いた

「あれ、紅!」


私は恥ずかしかったのと久々に会えて嬉しいので
耳が熱くなった



「瞬(しゅん)ってこんなかわいい妹いた?」

横から女性が言ってきた



「いや、生徒」



「生徒???
瞬、なんか悪い事してないよね?」

男性が言った



私は商品のバーコードを読み取りながら
ニコリとした


ポテトチップス、チョコ、サラダ、
カップラーメン、唐揚げ、
ジュース、お茶、ビール…



「バイト終わったらオレんち来なよ
すぐ近くだから」

男性が誘ってくれた



とりあえずバイトが終わったら
先生にLINEすることになった



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