蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…

先生と亮さんがコンビニに買い出しに行ってる間

茜さんとふたり



「紅ちゃん好きな人いるの?
同じ高校にはカッコイイ子いる?
あ、もしかして、もぉカレシいるとか?」

茜さんに聞かれた



「高校まだ入学したばっかりだから
クラスには、まだ気になる人‥いないかな…
でも友達は、もぉカレシできたんです!
すごいですよね」



「で、紅ちゃんは?
好きな人は?
同じ高校じゃなくても
中学から好きな人とか?」

茜さんが楽しそうに聞いてきた



「…好きな人は、たぶん、います
友達とか、さっきも茜さん達見てると
付き合うっていいなって思うけど
なんか、自分が…って考えられない…」



茜さんが突然

「紅ちゃん、瞬のこと好きでしょ!」

そう言ってきて言葉が出なかった



「やっぱりね!」

茜さんは私の顔を見て嬉しそうに言った



何も言ってないのに
私はどんな顔をしてるんだろ…

恥ずかしくなった



「瞬、仕事も始めたし、
それも去年、急に
就活始めるとか言ってさ…
オレも前に進まないと…とか言ってたけど
もしかして紅ちゃんの影響かもね
家庭教師やって
なんか考えることがあったのかもね」




夏休み


先生なんで無職なの?



先生が就活始めたのは、その後だった



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