蒼くて、紅い… 甘くて、苦い…
涙は枯れない…
外が明るくなってきても
私の涙は、ひかなかった
みんなが起きる前にシャワーしなきゃ
私は
ある力を使い切ってお風呂まで行った
シャワーで涙を流しても
流しても…
目の前が滲んで見えない
鎖骨の絆創膏を剝して
捨てた
もぉ、だいぶ目立たなくなった
私はバスタオルで顔を押さえて
部屋に戻ろうとした
「紅、昨日お風呂入らなかったの?」
ママが起きてきた
「うん…ちょっと汗かいたから‥」
涙声に気付かれないように
バスタオルで押さえたまま話して
階段をあがった