逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
翌朝、約束の時間にエントラントへ行くと、彼が待っていた。
仕事のときのカチッとした雰囲気出なく一瞬別人かと思ったけど、イケメンは何を着てもイケメンだった。
「おはよう。」

「おはようございます…。」


初めて会ったときも、職場でもカチっとスリーピースを着こなすいかにもビジネスマンで髪型も綺麗にセットしているので落ち着いて見える。
ロープウェイデートは大人の男性の私服姿だったが、
今回のコーディネートは今までと違って、来ている服もゆったりしたもので、色味も柔らかく、
髪はサラサラにしている。極め付けは丸いオシャレなメガネ。
ファッション雑誌に出てくるような、着こなしが難しい感じのものをバッチリ着こなしている。

私の今日の服装と合っているかな?まあ、無くもないか。
テーマは恋人達のデートなのに、合っていなかったら痛々しいところだったがなんとかセーフ。

「じゃ、早速行こうか。」

すでにエントラントへクルマをまわしてくれていて、助手席へエスコートしてくれた。

30分ほどで到着し、いざ夢の国へ。

わぁ〜。いくつになってもテンション上がる。

この時期はクリスマスムードたっぷりで寒い時期ではあるけれど、今日は天気も良く暖かいほうだ。
ワクワク感が堪らなくて、ニコニコ顔になっていたのか
「うん、いい笑顔。よし、先ずはどこから行こうか?絶対外せないところも教えて。」

と、笑顔を向ける彼。

思わずつられそうになるけど、つられて絆され、何事もなかったようにされるのではたまったものじゃない。
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