逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
お昼ご飯を食べようとしたら、

「レストランを予約しておいてんだ。
イタリアンなんだけどどうかな?」

「ホント?ありがとう。
人気あるよね、ココ。
うれしい。デートプラン考えてくれたんだ。」

「喜んでくれるなら良かった。」


それから、予約してくれたレストランでランチを取りながら、会社の様子や、フランス滞在時のことを語りあった。
こんな風に穏やかに話しが出来て良かったと思う。
あの時は冷静さに欠けて、感情的になっていたのも自覚している。

結局誤解だったのに謝れてなくて、一方的に非難してしまった。
これからどうなるか分からないけど、きちんと向き合おう。

「あの、いろいろと誤解してゴメンね。
その都度、ちゃんと聞けば良かったのに…。」

「誤解させたのはオレのせいだ。
幻滅されても仕方がない。
もう少し、かっこつけずに自分をさらけ出せば良かったのかな。」

「まあ、今日はかっこつけずに、被り物うれしいですけどね。」

ふたりで顔を見合わせて笑いあった。

「後で、是非写真撮らせて下さいね。」
「二人でならね。」
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