逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
賭け
土曜日になった。
忙しくしていると一週間は早い。
不思議と充実していた。
桐生課長は噂通り優秀で上司として素晴らしい仕事ぶりだ。
はじめは身バレしないかヒヤヒヤしていたけど、眼鏡をさらに縁取りが厚いものに変えて
対面したのでどうやらバレていないようだ。
今日は従兄弟の家へ行って久しぶりにお花の稽古を見てもらう。今日は着物だ。
母の実家が華道の家元なので、私も幼少期から自然と親しんできた。
時期家元の清史郎お兄ちゃんは結構有名人だが、小さな頃からよく可愛がってくれたから
いまだに懐いていて今日もみてもらった。稽古はなかなか厳しいのだけど、楽しい。
「随分、上達している、師範もう少し頑張ればいけそうだな。」
「ほんと?!うん、もっと頑張るね。」
お稽古で褒められご機嫌になり、久々に銀座の呉服屋へ伺うことにした。
和装の小物を欲しかったからだ。
タクシーを近くで降りてお店へ向かう。
ここの呉服屋さんは同級生の実家だ。
いわゆる何台目かの跡取り息子、篠原 千歳チトセ。
歴史も古く老舗の看板を背負った有名な呉服屋。
一見さんお断りなところだ。
久しぶりに覗くと、若旦那がいた。
「こんにちは。ご主人。しっかり働いてますか?」
突然の訪問にビックリしていたけど、女受けしそうな上品な笑顔で
「久しぶりだな。俺に会いたくてたまらず来ちゃった?」
なんて、見かけに似合わず軽いんだ。
忙しくしていると一週間は早い。
不思議と充実していた。
桐生課長は噂通り優秀で上司として素晴らしい仕事ぶりだ。
はじめは身バレしないかヒヤヒヤしていたけど、眼鏡をさらに縁取りが厚いものに変えて
対面したのでどうやらバレていないようだ。
今日は従兄弟の家へ行って久しぶりにお花の稽古を見てもらう。今日は着物だ。
母の実家が華道の家元なので、私も幼少期から自然と親しんできた。
時期家元の清史郎お兄ちゃんは結構有名人だが、小さな頃からよく可愛がってくれたから
いまだに懐いていて今日もみてもらった。稽古はなかなか厳しいのだけど、楽しい。
「随分、上達している、師範もう少し頑張ればいけそうだな。」
「ほんと?!うん、もっと頑張るね。」
お稽古で褒められご機嫌になり、久々に銀座の呉服屋へ伺うことにした。
和装の小物を欲しかったからだ。
タクシーを近くで降りてお店へ向かう。
ここの呉服屋さんは同級生の実家だ。
いわゆる何台目かの跡取り息子、篠原 千歳チトセ。
歴史も古く老舗の看板を背負った有名な呉服屋。
一見さんお断りなところだ。
久しぶりに覗くと、若旦那がいた。
「こんにちは。ご主人。しっかり働いてますか?」
突然の訪問にビックリしていたけど、女受けしそうな上品な笑顔で
「久しぶりだな。俺に会いたくてたまらず来ちゃった?」
なんて、見かけに似合わず軽いんだ。