逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
二人のヒミツ
昨日はお風呂で夜景を見ながら、一日を振り返っていた。
ほんと驚いたな。
次男坊とはいえ、柾木の本家なら、後継者として大変な教育を受けてきただろう。
兄の姿を見ているだけに、その苦労は並大抵じゃないはず。


キスの現場は誤解してただけだから、気持ちが晴れて良かったけれど。
私が彼へ向ける好きは入口の所だ。
実際、まだその好意がどれほどかは鑑定中というところ。
一緒にデートして、キスをして、仕事の面は尊敬出来る上司。
見た目も性格も嫌いではない好き。
弾ける様に、独占欲むきだしの好きまで入っていないと思う。


彼が私を好きだって、彼女になってという好きも九条の娘だからかな。
職場での地味な私だったら、きっと好きにはならないだろう。

カップルとしてスタートをきることになったけど、上手くいくんだろうか。
しかし、同じマンションって。
お兄ちゃんが知ったら、実家へもどされるかも。
気ままに一人暮らしを続けたいだけに、またもヒミツを抱えたようで気が重くなった。

そして、仕事もどうしよう。
蓮さんにバレたので少し軽くなったけど、蓮さんの事情のヒミツが増えたので
振り出しに戻ったようだ。

いっそのこと、仕事辞めようかな…。
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