逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
「この子の兄で、君の親会社、九条コンツェルン副社長の九条だが
この状況はどういうことか、君のパパと一緒に説明に来なさい。
日時は追って連絡させる。
クビを洗っておくように。」

鋭い眼差しで言えば、ボンクラは目を見開いて、怯み、腰を抜かして逃げ帰っていった。

兄は私に近づき、頬を撫でると

「血が出てる。あまり心配かけるな。」と言って頭を撫でた。

受付へ向かうと彼女へ向かい
「関連会社のものが面倒をかけたね。二度と出入りしないようにしますので。」

と極上のスマイルを向けた。
頬を染める、受付嬢。

そして、兄はそのまま我が社の社長を訪ねて上階へ向かっていった。


昼休みの状況であちこちからの視線。
終わったなと、実感した。



総務に戻ると、みんなの視線が。

課長へ騒ぎについて一言陳謝し、席に戻った。

パソコンに向かい、ひたすらたまっている書類を捌いた。

明日は辞表を提出しよう。

定時になり、逃げるようにマンションへ帰った。
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