逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
滞在したホテルで、着替えを用意してもらいお風呂に入り、ベッドで考え事をしているとそのまま
寝ていた。
目覚めると、朝だった。
シャワーを浴び、ルームサービスを頼んだ。
時間を気にせず、ゆっくり出来る朝は贅沢だな。

そろそろスマホ電源入れないと他からの連絡が入る。

電源を入れるとメールや留守番メッセージが、たくさん。
聞きたくなくて、兄からもきていたので、とりあえずお兄ちゃんにはメールした。
いつものホテルへ滞在していることと、蓮さんには言わないでと。

行き違いの喧嘩でもしたのだろうと把握したお兄ちゃんは、分かったとだけ返事がきた。

はー。
どうしたいんだろう、私。
蓮さんって、一体どの姿が本物なんだろう。
何か理由があるのかもしれない。信じてないわけじゃない。
見なければ、知らなければ今まで通り楽しく付き合えていたのに。
なんで遭遇するかな…。
誤解だと言われても、これからもそんなことはいくらである。
その度にモヤモヤ気持ちを乱されるのが嫌なのだ。

これじゃ、昔と同じだ。
立ち聞きして、聞きたくないこと聞いてエンド。
今回もそうなるのかな…。

こんなことなら両親に言わなきゃ良かった。
やっぱり恋愛なんて面倒くさいや。
旅行でも行ってくるかな。
ひとり旅だとつまらないしな、凛子も誘えないし、お母様またフランス行かないかな。
美味しいもの食べて、お買い物して楽しいこといっぱい考えたい。

あれこれ考えていたら、メールが届いた。
“ちゃんと話そう。”

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