君と出会えて

教室に戻るとみんなは楽しく話していた。


席につくと隣の男子に話しかけられた。


「あ、河ノ瀬さん。俺 矢島 裕太(やじま ゆうた)。よろしく」


彼の方を見て会釈する。


茶髪な髪の毛は巻いたようにくるくるしてる。


どうせすぐ私なんかに話しかけてすら来なくなるんだろう。


私はカバンから本を出して読み始める。


「矢島っ、おまっ、席ここじゃねぇーだろ!!」


あ、この人隣の席じゃないのか。


「ごめんねー、河ノ瀬さん」


そう言ってきた彼は森くんだった。


「いえ」

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