「立花さん、好きです」
立花さん

「蒼井ぃ、ほんとに立花さんのこと好きなの?」

訝しげに先輩を見上げると
「いや、なんかさぁ、
 こう言うのも悪いかもだけど、性格きつくね?
 もっと可愛い子居るじゃん。
 桃園さんとか。めっちゃ可愛いし。」

「…別に他人の好みとか知らないですけど
 本人の前でそれ言ったら、俺本気でキレるんで。」

そう言うと、おお、怖。と呟いた先輩は
休憩室から出ていく。


バイト先の5歳上の立花さんは
真面目で厳しい。

そんな印象なんだろう。

俺と同い年の優しくてほんわかしてる桃園さんは
他のバイト仲間や先輩にモテるみたいだ。

確かに笑顔で話してても楽しい。

それでも、立花さんの不意に見せる表情とか
不器用な言葉とか、ちょっと天然な行動とか
何もかも全部が愛おしくて。

分からない人には分かって貰わなくて良い。

寧ろ俺以外
立花さんの素敵なところを
知らなければ良いのに。

そう思ってしまうほどに好きで。



こんなに好きなのに、
それでも、立花さんは
本気にしてくれない。
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

酔った彼女が可愛すぎるせい。
ゆき白/著

総文字数/4,080

恋愛(純愛)12ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop