雪女に惚れられた！２
バーを出て、たまたま近くに止まっていたタクシーを拾う。はしゃぐユキナを乗せ、自分を乗り込んだ。

「お前、家はどこなんだ？」

そうジェファーソンが訊ねたが、隣はいつの間にか静かになっている。よく見ると、ユキナは眠っていた。

「……ったく！」

ジェファーソンは赤い顔を押さえ、自分の家の住所をドライバーに伝えるのだった。



ユキナの家をジェファーソンは知らない。しかし肝心のユキナは眠ってしまっている。仕方なく、ユキナを自宅に泊めることにした。

バーから三十分ほどのところにあるマンション。ここがジェファーソンの家だ。

ジェファーソンはユキナを抱き抱え、階段を上る。エレベーターを使わないのは住人に見つかった時に説明が面倒なためだ。

「ちゃんとご飯を食べているのか？」

ユキナの体はとても軽く、ジェファーソンは心配になる。それと同時に、華奢な理由もわかった。

五階にある家にジェファーソンは入り、ベッドへとユキナを運ぶ。家にベッドは一つしかない。お客であるユキナが使うべきだと思ったのだ。
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