見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
「確か君は、商品管理部に所属する高吉君…とか言ったな。病気療養で休職してたけど復帰して、いろいろ気を遣っている…と琴音が話していた」


さも彼女から聞いたように言えば、相手はヒクッと頬を引き攣らせた。


「こんな所でまたカウンセリングか?…でも、今日は社内行事とはいってもプライベートを重視する場なんだから、そろそろやめて上に戻らないと次のゲームが始められないぞ」


声をかけながら彼女に近寄り、スッと肩を抱くと、ビクッとして俺の方を見遣った。


「君もいつまでも俺の恋人を独占するのはやめてくれよ。オフィスでならともかく、こんな場所で
カウンセリングとか、ちょっと許せない」


一喝するような感じで鋭く見つめれば、相手は顔色を変えて。


「こ…恋人…?」


信じられないとでも思っているのだろう。まあ、無理もないが。


「そうだ。誰にもまだ言ってないけど、俺と琴音は恋人同士なんだ」


ニコッと笑って答えると肩を抱かれた神野は目を白黒させ、言い返す言葉も出てこないほど狼狽えた顔を見せる。


< 141 / 325 >

この作品をシェア

pagetop