見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜＊おまけ終了＊

打ち上げの輪に入らず、帰ろうとする彼を呼び止めた。
振り向いた彼はバツの悪そうな顔をしていて、眉尻を下げた表情で私のことを見ている。



「あの…今日は、どうもありがとう」


お礼を言うと、ピクッと指先を動かした。


「さっきは上手く言えなかったけど、その……私は高吉君が元気を出して、オフィスで働いてくれたらいいと思って、自分なりにサポートをしているつもりだったの。
それが、勘違いをさせることになってしまってたのならごめん。謝るし、これからは接し方も変えていく。…でも、メンタルケア担当しては、高吉君のことを心配もしてるし、悩み事とかあればまた、言ってきてくれて構わないから。…ごめんね。それだけ言いたくて、引き止めて」


頭を下げると目の前にいる彼は手を握り、一瞬沈黙すると深い息を吐き出した。


「……俺の方こそ、勘違いしてすみませんでした。神野さんが優しいからって、つい甘えてしまって。勝手に想いを膨らませてしまい、余計な心配をかけました。ご迷惑おかけしました。俺のこと気にかけてくれて、どうもありがとうございました」