見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
手ならともかく、腕はちょっと…と思い呼び止めた。
こっちへ振り向いた彼は、「あ?」と少し不機嫌そうで、言うべきかどうか口を噤みかけたけれど。
「あの……腕じゃなくて、手を握って頂けると」
見た目的にもその方がいいと思う…と提案をしたのだが。
「いや、神野は直ぐに逃げ出すから手は握らない。腕の方がしっかり力を入れて握れるし、逃げ出そうとしても、そう簡単には逃げられないだろ」
「いえ、あの…私もう逃げませんよ」
「そんなの簡単に信じられるかっ」
一体何をそんなに不信に思っているのか知らない。けれど、唖然としている間に店には到着してしまい、ドアを開けて中に通され着席するまでは、ガッチリ腕を握られて離されなかった。
洋風料理の出るダイニングバーの個室で、私達は乾杯用のワインを注文した。
お任せのフルコースを注文した彼は、先におしぼりで手を拭いてから私の方に目を向けた。
「あんまり緊張するなよ」
開口一番にそう言われ、「え…」と声にもならず彼を見張った。
「神野は緊張するとすぐに脇を締めて顔を強張らせるからわかる」
こっちへ振り向いた彼は、「あ?」と少し不機嫌そうで、言うべきかどうか口を噤みかけたけれど。
「あの……腕じゃなくて、手を握って頂けると」
見た目的にもその方がいいと思う…と提案をしたのだが。
「いや、神野は直ぐに逃げ出すから手は握らない。腕の方がしっかり力を入れて握れるし、逃げ出そうとしても、そう簡単には逃げられないだろ」
「いえ、あの…私もう逃げませんよ」
「そんなの簡単に信じられるかっ」
一体何をそんなに不信に思っているのか知らない。けれど、唖然としている間に店には到着してしまい、ドアを開けて中に通され着席するまでは、ガッチリ腕を握られて離されなかった。
洋風料理の出るダイニングバーの個室で、私達は乾杯用のワインを注文した。
お任せのフルコースを注文した彼は、先におしぼりで手を拭いてから私の方に目を向けた。
「あんまり緊張するなよ」
開口一番にそう言われ、「え…」と声にもならず彼を見張った。
「神野は緊張するとすぐに脇を締めて顔を強張らせるからわかる」