見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
ビタースイート・ホワイトデー
千之さんと二人きりの甘い週末を過ごした翌週、出勤すると社内ではすっかり公認の仲に指定されていた。

挨拶方々、話しかけてくる男性の中には、「神野ちゃんの彼氏になりたかったよ」と冗談めいて言う人もいて、改めて彼が金曜日に言っていたことが思い出される。


あの夜、彼が私に言った言葉は、一応保留にしている。
まだ時期的にも早過ぎると思うし、ことを急きたくもない気持ちもあって、敢えてそのまま触れずにいた。


彼とはじっくり恋を楽しんで、愛を深めていきたい。
その先に、いずれ結婚…という幸せがあるなら、それでいい。


贅沢は言わない…と思って、オフィスへ向かう。

更衣室で会った珠紀からは、「日頃の行いがいいから周りの反感も買わないね」とウインクされ、「流石は『棚ぼた職』!役得だね!」と笑われた。


そう言われてみれば、先輩が社長と婚約した時も、急だったのに意地悪などされなかった…と聞いていた。
逆に皆がとても祝福してくれて、本当に有難い…と涙しながら喜んでいた。


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