見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
何これ!?…と驚いたまま思考が停止。
一体いつからこんなの…と思い、昨夜は絶対にしてなかった筈だ…と目線を彼の方へと向け直した。


千之さんはそれに合わせてリングに向けていた視線を下げてくる。
そのまま彼はまるで最初から立てていた計画が上手く運んだかのような雰囲気で微笑み、してやったりという様な顔つきに変わって、私のことを見つめ返してきた。


「昨夜、これを指に嵌めようとして、琴音をさっさと寝かせたんだ。夜中に通しても全く起きる気配もなかったし、朝起きたら絶対に驚くだろうなと思うと面白かった」


早く寝かせたのも、実はこの指輪を嵌めたかった所為。
別に怒っていたからではなく、私を早く寝かせてしまい、チャンスを伺っていただけだったのだ。


「昨夜の雰囲気で渡しても感動なんてしない感じだったろ。俺も疑われて気分が下がってたし、何かアッと言わせるような方法ないかと思って考えてみた」


本当はホワイトデーのうちに渡したかった…と本音を明かされ、驚きと同時に、自分がこれを貰ってもいいのか…という罪悪感に包まれてしまう。


< 263 / 325 >

この作品をシェア

pagetop