見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
餞別式と新たな始まり
三月末、退職者と異動者の餞別式が行われた。
私はそれに合わせて退職者一人一人の経歴や人柄を調べ、その方達に合う花束を用意し、花言葉も添えて一緒に贈れるように…と準備した。
会場になったロビーでは、餞別式が滞りなく進み、読み上げられる経歴を聞きながら、神妙な面持ちで退職者の方々と対面する。
どの方とも多かれ少なかれ仕事上では触れ合いがあり、楽しかったな…と振り返りながら思い出していた。
異動者の紹介が始まった時、目にはひょろっとした男性が映った。
彼とは式の前に話すチャンスがあり、異動しても元気でね…と伝えることが出来た。
「いろいろお世話になりました」
頭を下げながらお礼を言う高吉君に、ううん…と首を横に振る。
彼には、呉々も無理だけはしないで…言っておきたかったけれど、言ってもきっと無理するくらい頑張るだろうから、「とにかく仕事を思いきり楽しんでね」といつもの様に明るく笑って声をかけた。
それに高吉君は、「はい!」と笑顔で答えていた。
その顔は眩しいくらいに輝いていて、やっと彼らしい日常が取り戻せるのかな…という気がした。
私はそれに合わせて退職者一人一人の経歴や人柄を調べ、その方達に合う花束を用意し、花言葉も添えて一緒に贈れるように…と準備した。
会場になったロビーでは、餞別式が滞りなく進み、読み上げられる経歴を聞きながら、神妙な面持ちで退職者の方々と対面する。
どの方とも多かれ少なかれ仕事上では触れ合いがあり、楽しかったな…と振り返りながら思い出していた。
異動者の紹介が始まった時、目にはひょろっとした男性が映った。
彼とは式の前に話すチャンスがあり、異動しても元気でね…と伝えることが出来た。
「いろいろお世話になりました」
頭を下げながらお礼を言う高吉君に、ううん…と首を横に振る。
彼には、呉々も無理だけはしないで…言っておきたかったけれど、言ってもきっと無理するくらい頑張るだろうから、「とにかく仕事を思いきり楽しんでね」といつもの様に明るく笑って声をかけた。
それに高吉君は、「はい!」と笑顔で答えていた。
その顔は眩しいくらいに輝いていて、やっと彼らしい日常が取り戻せるのかな…という気がした。