見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
「俺と住もうよ、琴音。俺は、社内では皆の神野ちゃんで居てくれても構わないんだけど、プライベートでは全部、俺だけのもので居て欲しいんだ。
俺の腕の中で泣いて欲しいし、笑っていて欲しい。時には激しく乱れてもいいし、そういう琴音の全部を、俺はずっと離さないでいたいんだ。
琴音のことが呆れるくらいに好きなんだよ。ずっと目の中に入れても痛くないくらいに……愛してる」


最後の囁きに涙腺が崩壊。
ボロボロと大粒の涙が溢れ出して、テーブルの上を沢山の粒が濡らしていった。



「私も…」


愛してる…と伝えたいのに、涙が溢れて声にならない。
こんなに大好きで大切なのに言えないなんて…と思いながら、ぎゅっと手を握り返して項垂れた。



「あり…がと…」


こんなに誰かに愛される日がくるなんて、少し前の私には考えられなかった。

毎日誰かの為に孤軍奮闘して働いて、誰にも弱音を吐くことも出来なかった。


皆が笑顔で居てくれたらいい…と思い、元気で働けるなら何でも聞こう…と、それだけを自分の糧にして働いていた。


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