見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
「あの…この間は、どうも世話になりました。は…早くお礼とお詫びを言わないといけなかったのですけど…その、あの…」


どうして私、下着姿で寝てたんですかね…とは、やはり口にするのもかなり恥ずかしい。


「ああ、あの日のことな」


背中を向けたまま、肩を揺らし始める相手。
私はそれを見てカァッと顔が熱くなり、視線を下げて、「すみません」と謝った。


「あんた、いきなり『痒い』って言い出して、パッパッと服を脱ぎ始めるんだもんな。流石に俺は驚いたぞ。意識なくして眠り込んでた奴が、急に裸になろうとして」


自分は慌ててそれを止め、これ以上服を脱がせないように…と思い体を押さえつけたが、それでも私は腕を振り回して暴れ、それで再び眠り込んだそうだ。


「あんた酒癖悪過ぎるぞ。まるで酒乱か何かみたいだった」

「しゅ…酒乱?」

「そうでなければ、ちょっと変態じみてたな」


ククッと背中を向けたまま笑う。
酒乱とか変態とか、あんまりと言うか、完全に誤解だ。


「あの、違います!」


自分は別に酒乱でも変態でもない、と言うつもりで声を上げた。


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