メリークリスマス!
「子供も生まれて大変だと思うけどさ。俺もできる限りサポートするから、一緒に店も頑張ってほしい。」
「もちろん。ありがとう。」
「どういたしまして。」
シザーケースには莉子の名前が入っていた。

前に大悟からもらったシザーがちょうど入るサイズ。
皮でできているケースは莉子の好みの色やデザインだった。

莉子は大悟に感謝を伝えてから膝にかかっていたブランケットを外して立ち上がろうとした。
すぐに大悟が立ち上がり莉子が立つのを手伝ってくれる。
「ありがとう」
莉子は大悟にそう告げると寝室に置いてある自分のカバンから箱を取り出して、リビングにいる大悟に渡した。
「これは私からのプレゼント。」
「いつ?」
つわりで仕事以外ほとんど動けなかった莉子。どこかへ行くときも常に大悟がついて行っていた。
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