メリークリスマス!
クリスマスの夜。
莉子を椅子に座らせて大悟は莉子から贈られたばかりのシザーを使って莉子の髪をカットしていた。

自分のことを自分以上に理解してくれているお互いの存在に感謝しながら、幸せをかみしめ二人の時間は積み重なっていく。

「お腹、大丈夫か?」
「うん」
大悟は莉子の髪をカットしながら鏡越しに莉子を見つめた。
「大丈夫。赤ちゃんも喜んでるのか動いてる。」
「マジっ?」
「うん」
大悟はすぐにシザーを置いて手についていた髪を払って莉子のお腹に触れた。

全神経を自分の手に集中する。
莉子は自分のお腹にあてられる大きくてあたたかい手に自分の手を重ねた。
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