メリークリスマス!
「おいっ。走るな。」
蓮の言葉を無視して陽咲は寝室の扉を思い切り閉めた後、ベッドに横になった。
自分のお腹をさすりながらベッドから見える窓のそとを見た。


その時ぽこぽこと、お腹の赤ちゃんが動いた。



この命を無事に産むことができるか、一番不安なのは自分だ。

もしかしたら自分にはまだ死神の力が残っていて、赤ちゃんの命も奪ってしまうのではないかと不安な気持ちは常にある。

少しずつ空が夕焼けに染まっていく。
真っ赤な紅色の夕焼け・・・。

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