メリークリスマス!
陽咲はそんなことを考えているうちにいつの間にか眠ってしまった。
『コンコン』ドアをノックする音で陽咲が目覚めるとあたりはすっかり暗くなっていた。

さすがにお腹もすいたし、トイレにも行きたい。

陽咲はそっと寝室の扉を開けた。
するとそこには心配そうな表情の蓮が立っていた。

陽咲が寝室にこもっていたから、スーツのままだ。

部屋の明かりがまぶしくて陽咲が目を細めると蓮が陽咲の体を抱き寄せた。

「心配だったんだよ。悪かった。言い方、間違えた。でも心配だった。」
蓮のまっすぐな言葉に陽咲も自分が子供っぽいことをしてしまったと反省をした。
「私もごめんなさい。」
二人はお互いに謝り、仲直りのキスをするとソファに座り一緒にクリスマスツリーを見た。
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