メリークリスマス!
「さっそく試そう!」
そう言って啓吾は栞菜を今度は浴室に連れて行った。

一緒に入浴するのも久しぶりだ。

啓吾はちゃんとスピーカーを浴室にもってきてくれた。
マイクは寝室にあって子供が泣いてもすぐにわかるようになっている。

二人は久しぶりに夫婦水入らずの時間を過ごした。
栞菜は湯船につかりながら目を閉じる。

「こんなにゆっくりお風呂に入れるって幸せ。」
「いつも俺が遅く帰ってくるもんな。これからは時々早く帰ってくるよ。」
「うんん。」
栞菜の体を後ろから抱きしめて啓吾が言った言葉に栞菜は首を横に振った。
「なんで?」
「こうして、時々一緒にお風呂に入れたらいいな・・・」
耳まで赤くなっているのは照れているからだ。
栞菜への愛おしさに啓吾はギュッと栞菜の体を抱きしめた。
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