メリークリスマス！

できすぎる上司と不器用すぎる部下～司と桃～

司はベランダに大きなツリーを買い飾りつけをしていた。
こういう時、企画会社に勤めていると・・・職業柄かなり張り切るのが司だ。

ベランダに続く窓から、桃がその姿をじっと見つめていた。

司はかなり仕事が忙しくて結局自分の家の飾りつけは必要なものを買っただけで手つかずの状態でクリスマスイブを迎えていた。
やっと仕事がひと段落して、司は朝から冬なのに薄着で汗を流しながら作業していた。

桃がベランダに出て手伝おうとすると体を冷やさないようにとすぐに家の中に戻されてしまった。

「司」
桃がベランダの入り口で司を呼ぶと、司が振り返った。
「ん？」
「ごはん食べよう」
桃の言葉に司は微笑んで頷いた。
「そんな時間か」
「うん。」