メリークリスマス!
扉を開けて一番に桃の目に飛び込んできたのは黄色と紫、紫のライトだった。
「これ・・・」
桃にはすぐに何をイメージしたのかが分かる。

ベランダには一面にライトが敷き詰められていて、その中心には木で家が作られていた。

「わかった?」
「もちろん」
司が何をイメージして作ったのかが桃にはすぐにわかった。
桃は司の体に抱き着いた。
「汗臭いぞ、俺。」
「大丈夫。うれしい。」

「これは俺からのクリスマスプレゼント。」
「うれしい!」
司からのプレゼントは桃との思い出の、北海道で司が企画した町おこしイベントの会場をイメージしたイルミネーションだった。
ひまわりやラベンダーをイメージさせる無数のライトに桃は照らされながら、司と再会した日のことを思い出した。
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