メリークリスマス！

「あれ・・・」
咲の言葉に渉がすこし体を離して咲の視線の先を見た。
「あぁ。俺からのクリスマスプレゼント」
「・・・ありがとう。」
咲は言葉に詰まりながら渉にお礼を伝えた。

その写真は、咲が守れずに手放した命のエコー写真だった。

渉はそのエコーを写真たてに入れて飾った。
毎日咲はそのエコーの前で手をあわせる。
季節の花を飾ったり、お菓子を供えることもある。

エコー写真の前に天使の陶器でできた置物が新しく置かれていた。

渉は咲の過去もちゃんと一緒に背負ってくれている。