君がいればそれだけで。
大泣きするほどの仲だったのか気になる所ではあるけれど、見ない方が良いと外に追い出した。犯人と彼女が繋がっていて、ベクウが起きた所を見られたら困るから。

「ヒュー!ベクウは!?」

「兄さん・・・。パルさんも取り合えず中へ。ジーニア。うろうろしていたら怪しまれるから部屋に戻っていなさい」

「はっ、いっ」

泣きながら部屋に戻っていくジーニアを見つめながら、やっと来た二人を部屋に迎え入れた。王女の部屋のように細工はしていないけれど、どこで聞いているか分からないので筆談を求めた。
ベクウの今の状況を適当に口で取り繕いながら、筆談に事実を書き記した。
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