君がいればそれだけで。
ベクウたちを帰国させようとするほど危ない敵であるにも関わらず、何であんなに笑っていられるのだろう。だって、殺されてしまうほどの傷を負わされるかもしれないんだよ?不老不死だって知っていたら尚更、普通より酷い結果になるかもしれないのにどうして楽しそうにしていられるの。

「っ!?」

「ごめん!あの花屋の娘が来たんだ!」

急に入ってきたベクウに悲鳴をあげそうになると、口を押さえられて事情を説明された。ジーニアが相談か何かをするために訪ねて来たんだとか。
逃げてきたのなら仕方無いんだけどさ、体を見られるのって苦手なんだよね。ラズハルドたちと違って筋肉がつきにくいから見た目がか細くて嫌なんだ。精霊の国にいた頃は女性に羨ましいとまで言われた。
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