君がいればそれだけで。
付いて行くのは良かったものの、半分は沈んだであろう所で激流に呑まれてしまった。息が出来なくて本当に死ぬかと思ったけれど無傷でちゃんと生きている。でも、流れ着いたのは洞窟のような場所。パルさんが迷わず進んでいる所を見ると、ここで合っているみたいだな。

「ここに繋がってて大丈夫な訳?」

「外からは入れるが中から出る事は出来ない作りにしたらああなったんだ。囚われの身でも息抜きは必要だろう?」

パルさんについていくと、城の中にある囚人の檻の中に出た。捕まえて隔離しているのに外へ出れるような抜け道があって良いのかと王女の神経を疑ったけれど、囚人でも息抜きは必要なんて考えそうな発想だな。
そういえば、二人と消えた半分のほとんどが囚人だったな。
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