君がいればそれだけで。
ずっと不思議だった元国王である二人が笑わなかった理由。それも全て王女の両親に申し訳無かったからなんだ。大切な事を忘れているから笑顔になるのも違う気がしていたんだ。

「フィリア様!お体いかがですか!?もう起き上がって大丈夫なのですか!?」

「ご心配をお掛け致しまして・・・」

「ご無理をなされては困ります!」

えっと、誰だったかな。あ、思い出した。人間の国王の妻だ。幼い頃に王女に遊んでもらっていたんだっけ。一番上の子だったらしく、甘えられなくて家にいるのも家族の顔を見るのも嫌だったそう。そんな時、王女と出会って遊んでもらうようになり懐いて行ったのだとか。
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