君がいればそれだけで。
その時、この部屋に連れてこられて目の前の装置の説明をされた。心専用の生命維持装置みたいな物で、今のままでは心が壊れてパルさんに迷惑をかけてしまうから自分の負の心をここに保存しておく。でも、ここに負の心を置いてしまえば自分もここの事を忘れてしまう可能性がある。だから髪や垢、爪でも良いから毎日ここに運んで欲しいと頭を下げられたんだ。

「最近、王女が変な質問をするようになったのはこれと関係しているのか?」

「たぶん、負の感情が芽生えるような出来事なのに負の心が無いせいで理解出来ないんだと思う」

心専用の生命維持装置に王女の体が作り出した何かを入れてくれれば負の心が消える事はない。負の心が王女の物だと忘れて一人歩きする事はないと説明された。
< 200 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop