君がいればそれだけで。
何だ、普通の心なんじゃないかって安心してしまったんだ。

「私は嫌!絶対に一人になんて戻らない!」

「うん。それで良いよ」

「・・・えっ?じゃああなたはどうするの?」

「私はあなたの体がほしいだけ。あなたはあなたのまま生き続けて良いんだよ」

王女を閉じ込めたのも俺を閉じ込めたのも、自分の意思を消滅させられないようにするためだったのか。自分がいなくなってしまわぬよう、この世界に居続けられるようにするためだったのか。
じゃあ、王女の言ったそれでも良いとはどういう意味なんだ。代わりに自分が消滅するという意味なのか。
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