君がいればそれだけで。
城に帰った後、寝室に行くとヒューとベクウが気まずそうに口を開いた。何でも、村の人々の言いようが酷い物だったのだとか。ヒューの正解という言葉が引っ掛かったが、仕方の無い話だろう。

「二人とも、王女様の方へ行って正解だったよ」

「何かあったのか?」

「実は村人を捜して直ぐに帰したんだけどな?行方不明になっていた人の傷を見た瞬間、王女様を疑ったんだ。等々、本性を表したのかって。でも、パルさんが鬼にやられて王女様は助けたんだと説明すると腑に落ちない表情でさ。どうしてか問い掛けたら洗脳されている俺たちには分からないだとか、どうせ仕えるなら悪魔の方がまだマシだとかでもー訳分かんなくて」
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