君がいればそれだけで。

このまま突き通して良いのかな。理由も分からず、兵士であると偽ったままで良いのかな。変な誤解を招かないかな。招いた所で期間限定の兵士だから影響は何も無いんだけど、仲良くなってしまった手前、何となく誤解されるのも嫌だった。

「えっと・・・、国王の命令だから僕からはあまり話さない方が良いかなって思ってて・・・」

「そうか、無理言ってすまなかった。その人、大丈夫なのか？」

「うーん、今日を乗り越えられれば大丈夫だと思う。今日一日、ついて様子を見てみるよ」

「ありがとう、助かる」

パルさんは僕の心境を察してくれたのかこれ以上追求する事はなかった。