君がいればそれだけで。
「ヒュー、開けて」
「えっ?」
扉を開けても王女の姿はなかった。確かに声も叩く音もしたんだけどな。不思議に思いながら椅子に戻るとまた声と叩く音がした。どうやら音は床から聞こえているらしい。
床に手を当てながら調べてみると旅人のいる布団の下から振動があった。パルさんの言っていた抜け道ってこんな所にあったんだ。でも、布団を避けてもあるのは床を作っている板だけで開けられるような場所はなかった。
旅人と顔を見合わせながらどうやって開けようか焦っていると、布団を避けるだけで良かったみたい。下から押し上げて出てきたんだ。
王女はありがとうと笑いながら布団を敷き直して旅人を横にならせた。互いに気を使う空気が一転し、笑顔が増えていた事に後々気が付いた。
「えっ?」
扉を開けても王女の姿はなかった。確かに声も叩く音もしたんだけどな。不思議に思いながら椅子に戻るとまた声と叩く音がした。どうやら音は床から聞こえているらしい。
床に手を当てながら調べてみると旅人のいる布団の下から振動があった。パルさんの言っていた抜け道ってこんな所にあったんだ。でも、布団を避けてもあるのは床を作っている板だけで開けられるような場所はなかった。
旅人と顔を見合わせながらどうやって開けようか焦っていると、布団を避けるだけで良かったみたい。下から押し上げて出てきたんだ。
王女はありがとうと笑いながら布団を敷き直して旅人を横にならせた。互いに気を使う空気が一転し、笑顔が増えていた事に後々気が付いた。