君がいればそれだけで。
また、何か見えたのだろうか。私が来てからもう六回も侵入者を帰している。王女が助けてくれたにも関わらず、国民は感謝をするどころか追い払おうとするからあまり行かせたくないんだよな。

「シオラとヒューも一緒に来て。たぶん、二人の方が町の人を宥められるとおもうから」

「私も・・・ですか・・・?」

王女は申し訳なさそうに笑うとパルさんの背中に乗った。私も乗せてもらうのだが、初めてだから結構緊張するな。振り落とされないか不安だった。でも、私の不安を他所に走り出すパルさんたち。私も翼やある程度の速さで長時間走り続けられる足があったならもっと役に立てたかもしれないのに。
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