君がいればそれだけで。
ただ、シオラも旅をしていて感じるものがあったから王女の気持ちを知りたいと願った。願えば王女は話してくれると知っているから。卑怯とも取れるけれど、話を聞きたければこれが一番有効な方法だろう。
「私は旅をして、ここの人々以上に冷徹な生き物を見てきた。自分が生き残るためなら家族も殺すなんて当たり前だった。そんな奴らでもあなたは助けて生かそうとする。自分の事しか考えていない奴らなんて放っておいてもあなたに罰は当たらないはずだ。なのになぜ甘やかし、悪口を野放しにしている」
「食糧が少なければ持たせなければと大切にするでしょう?」
「命が食糧と一緒だと?」
「私は旅をして、ここの人々以上に冷徹な生き物を見てきた。自分が生き残るためなら家族も殺すなんて当たり前だった。そんな奴らでもあなたは助けて生かそうとする。自分の事しか考えていない奴らなんて放っておいてもあなたに罰は当たらないはずだ。なのになぜ甘やかし、悪口を野放しにしている」
「食糧が少なければ持たせなければと大切にするでしょう?」
「命が食糧と一緒だと?」