君 色。 <短>
「……南、ゴメン」
「ケイちゃん、さっきからその台詞ばっか。もう謝らなくていいから、早く言って」
罪悪感なんて感じなくていいんだよ。
本当言うとね。
あの時の私も、そんなサヨナラ望んでなかったんだから。
今だから。
できることなんだよ。
だからおあいこ。
大丈夫だよ。
伏せられてしまった、君の瞳。
その目が見れないと、私は、君が何を考えてるのかわからない。
「ケイちゃん……?」
「ゴメン……」
「だからもう――」
「ゴメン。俺、無理だ」
「……え?」
“だからもう謝らないで”
笑ってそう言おうと思ったのに、ケイちゃんの言葉に遮られて、
大きな瞳が力強い目をして、私を囚えた。
「……どうしたの?」