群青色の空





朝起きた時からいつもと違う感じがした。



体がだるいし、ふわふわする。



熱が出ている証拠だけれど、食欲はあったからパンを食べて出てきた。



親も体調不良に気付いていないようだった。



学校に着く頃には息が苦しくて寒気もした。



このまま帰った方がいいのは誰の目にも明らかだ。



ふらふらと教室に入り、いつも通り本を開き、チャイムが鳴るのを待つけれど、それだけでもけっこうきつい。



やばいかも、これ。



鞄から解熱剤を取り出して飲むと少しだけ落ち着いた。



今日は何もされなければこれ以上具合が悪くなることもない。



授業も聞かなくていい。



とにかく1日大人しくしていれば大丈夫だ。



チャイムがなったところで人が沢山入ってきたけれど、誰もわたしのことなんて気にも留めない。



手紙もいつも通りわたしの所だけ無視されていく。



試験の日程も耳に入ってこない。



これは早退するしかないか。




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