もうそばにいるのはやめました。
『お嬢さまらしいですね』
『あ、でも、今から受験できるところあるのかな。というか住むところあるかな!?』
『受験についてはわたしから話を通し、受験できる場を設けさせます』
『ほ、本当ですか!?』
『はい、必ずなんとかしてみせましょう。それから住むところについてですが……よろしければわたしの息子が住んでるマンションはいかがでしょうか』
『……え?』
相松さんに、息子!?
『息子さんいたんですか!?』
『はい、言っておりませんでしたか?』
『まったく!初耳です』
『お嬢さまと同い年なんですよ。マドカといいます。あ、学校も息子と同じところを受験しますか?』
『え!?あ……えっと、じゃあ……はい……』
しかもわたしと同い年。
知らなかった。
相松さんとは常に一緒にいる気がしていた。
それこそわたしの誕生日やクリスマス、お正月だって。
独身だからそういうイベントごとにお父さんが誘ってるのかと勘違いしてた。
なんだ、相松さんってパパだったんだ。
もっと早く教えてくれてたら、息子さんもパーティーに呼んだのに。
もうパーティーできる余裕はないけど。
……それにしても同い年、かぁ。
わたしと同居するの嫌がったりしない?
あ、でも、息子さんだけじゃなくて相松さんの奥さんもいるだろうし、大丈夫かな……?