彩りのある場所で、恋を
俺はページをめくり、聞いたことのない色に驚く。でも、どの色もとても綺麗だ。
「岡田くん、何の本を読んでいるんですか?」
部活の準備のため、イーゼルなどを用意していた玉井先生が俺に話しかけてくる。俺は本を見せた。
「伝統色を見ていたんです」
「伝統色……。色の名前はわかります」
玉井先生は本を手に取り、ページをパラパラとめくる。その横顔はとても楽しそうだ。
「私の好きな色は、この色です」
玉井先生が見せたのは、青系の色が載ったページだ。開かれたページにあったのは、勿忘草色。勿忘草のような可憐な明るい青色のことらしい。玉井先生のようだ。
「綺麗ですね」
俺が微笑むと、先生は「岡田くんの好きな色は何ですか?」と本を返す。俺は少し考え、ページをめくった。開けたのは、赤系の色の載ったページだ。
「今様色……今流行りの色という意味ですね。平安時代に流行しました」
玉井先生の言葉に、「そうなんですね」と俺は微笑む。俺と先生が見ているページには、少し淡い紅色が載っていた。俺は、この色がなぜか好きだ。
「岡田くん、何の本を読んでいるんですか?」
部活の準備のため、イーゼルなどを用意していた玉井先生が俺に話しかけてくる。俺は本を見せた。
「伝統色を見ていたんです」
「伝統色……。色の名前はわかります」
玉井先生は本を手に取り、ページをパラパラとめくる。その横顔はとても楽しそうだ。
「私の好きな色は、この色です」
玉井先生が見せたのは、青系の色が載ったページだ。開かれたページにあったのは、勿忘草色。勿忘草のような可憐な明るい青色のことらしい。玉井先生のようだ。
「綺麗ですね」
俺が微笑むと、先生は「岡田くんの好きな色は何ですか?」と本を返す。俺は少し考え、ページをめくった。開けたのは、赤系の色の載ったページだ。
「今様色……今流行りの色という意味ですね。平安時代に流行しました」
玉井先生の言葉に、「そうなんですね」と俺は微笑む。俺と先生が見ているページには、少し淡い紅色が載っていた。俺は、この色がなぜか好きだ。